「あんた、花してはりまんの?」稲盛氏、経営者の在り方を問う!
【day479】
こんにちは!
ワクワク働きたい組織づくりの専門家、
ビジネスコーチの大図美由紀です^ ^
本日も、ブログをお読み頂き、
ありがとうございます。
本日は、稲盛和夫御大が、
2007年に東京証券取引所で、
東証マザーズ上場会社の
経営者を対象に講演された内容を、
掲載した記事をご紹介です。
経営者の在り方について、
語られています。
ぜひ、全て読んでいただきたいです。
今日のブログでは、一先ず、
上記記事の中から、
講演のキモである次の部分に
触れてみます。
イスラム文化の研究者で、哲学者、思想家でもあった井筒俊彦氏の本を、心理学者で文化庁長官も務めた河合隼雄氏が読んで、そのことを本に書いた。その本を岸田氏が読み、感想を新聞に寄稿したのだった。
稲盛氏はこう話す。
「井筒さんはヨガの瞑想をしていたそうです。その井筒さんがおっしゃるのには、瞑想をすると、自分が『ただ存在しているとしか言いようのないもの』で成り立っていると感じる。同時に、周囲にある森羅万象すべても『存在としか言いようのないもの』で出来上がっていると感じられる意識状態になるという。
『人は〝花がここに存在する〟と表現するが、〝存在というものが花をしている〟と表現してもおかしくないのではないか』。井筒さんは本にそう書いたそうです。
この井筒さんの本を河合さんが読み、著書の中で『あんた、花してはりまんの? わて、河合してまんね』と表現した。これを岸田さんが読み、何と素晴らしいことかと感じたという話が、そのコラムに書いてありました」
「あんた、花してはりまんの? わて、河合してまんね」というのは、何ともほのぼのとした言葉でありながら、哲学的な示唆に富む。稲盛氏は岸田氏同様、この話に大きな衝撃を受けたという。
ここからが、東証講演の肝である。
「私は一生懸命に頑張って会社を立派にし、数十億円の利益が出るようになった。そのとき、これはオレがやったんだ、オレの才能で、オレの技術で、オレが寝食を忘れて頑張ってきたのに、そのオレの給料が300万円しかないとは、割が合わんではないか、『オレが、オレが』と思った。
私はシリコントランジスタの入れ物を作り、超LSIの発展と共にセラミックのパッケージを供給しました。半導体の勃興期、私は大変な貢献をしたと思っています。そして、そういう才能をオレが持っていたから京セラが上場し、大変な利益を上げるようになったのだと考えていました。
しかし、岸田さんのコラムを読んだときから、こう思うようになりました。
『半導体が勃興していくには、ある人間が必要だった。たまたまそれが「稲盛和夫」であっただけで、ほかの存在が「稲盛和夫」と同じ才能を持っていれば、その人が代行していてもよかったはずだ。 私が一介のサラリーマンであってもおかしくはない』
つまり我々が生きている社会は、壮大なドラマだと思うのです。劇場です。その劇場で、たまたま私は京セラという会社をつくる役割を担い、京セラという会社の社長を演じることになった。ただし、それは『稲盛和夫』である必要はなく、そういう役割を演じられる人がいればよい。たまたま、私であっただけなのです。
今日は主役を演じているけれど、明日の劇では別の人が主役を演じてもよい。にもかかわらず『オレが、オレが』と言っている。それこそが、自分のエゴが増大していく元になるように思うのです。
自分の才能は、世のため人のため、社会のために使えといって、たまたま天が私という存在に与えたのです。その才能を自分のために使ったのでは、バチが当たります。エゴを増大させていっては身の破滅だと思った私は、それからエゴと闘う人生を歩いてきました」
このくだり、
私が、サポートする時に大事にしている
「システムズ・アプローチ」にも、
通じていると思いました。
人は、関係性の中で、生きています。
そして、お互いに影響を与えあっています。
何か問題が起こった時に、
問題を起こした特定の個人や
目についた1つの要因(モノ・カネ・
情報・ルールなど)だけを
原因と考えるのではなく、
その人や要因が所属する組織
(システム)全体の問題として
捉えてみるという考え方です。
経営者は、組織のトップで、
責任者という重責を担っていますが、
組織全体、もしくは、お客様や社会を含めた
もっと大きな範囲での、
役割のうちの1つと考えてみると、
今までと違ったものが見えてきたり、
もっといろんなリソース(資源)が
使えるようになったり、
イロイロなものを、全て1人で、
背負い込んでいるような孤独感から、
解放されたりしますよ。
さわりの説明だけになってしまいましたが、
ご興味がある方は、
お会いした時にでも、聞いてください。笑
本日の問いかけあんた、花してはりまんの?
追伸:システムズ・アプローチに
関する過去記事です。
こちらの方が、もう少し詳細書いてます。
理想に向かって、仲間と一緒に、
ワクワク進む、幸せな組織創り、
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