なぜ、森会長は女性が多い会議は長いと思っているのか?
【day1103】
こんにちは!
ワクワク働きたい組織づくりパートナー、ビジネスコーチの大図美由紀です^ ^
本日も、ブログをお読み頂き、
ありがとうございます。
昨日、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森会長が、謝罪を行いました。
一昨日の日本オリンピック委員会の評議員会での、次の発言についてです。
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」
「女性は競争意識が強い。誰か1人が手を挙げるとみんな発言されるんです。発言時間もあるけれど、規制をしとかないとなかなか終わらない」
これは、女性蔑視と騒がれても致し方のない発言です。
この発言も残念ですけど、謝罪をしても、「悪いと思っていないだろう」と各方面から叩かれています。
おそらく、森さんの頭の中では、本気で「女性=競争意識が強い」だから「女性が参加する会議=長くなる」と捉えているんでしょうね。
なので、間違ったことは言っていないと思っている。
しかし、現実には、女性には、競争意識が強い人もいれば、そうでない人もいる。
また、男性にも、競争意識が強い人もいれば、そうでない人もいる。
「女性=競争意識が強い」では、ありません。
なぜ、森さんの頭の中で、「女性=競争意識が強い」だから「女性が参加する会議=長くなる」となってしまっているのか?
これは、人間の脳の仕組みに発端があります。
人は、体験したことを頭で理解する際に、言葉をつけます。
例えば、こんな感じですね。
ある会議に参加した際、その会議体験に「女性の会議」「5人の会議」「盛り上がった会議」などの言葉をつけます。
この、体験(五感で得た情報)に言葉をつけるプロセスで、必ず、歪みが生じます。
五感の情報量は多く、言葉で表現しきれないからです。
上の図の会議体験をより正確に言葉で表現しようとすると、「参加者は5人の女性で、テーマは○○で、発言が100あって、2時間かかって、、、、」と長くなってしまいます。
しかし、それでは長すぎるので、普段は、自分にとって都合がいい短い言葉で記憶しているんですね。
この歪みには、「一般化」「歪曲」「省略」の3種類があります。
そして、今回の森さんの場合、「一般化」の歪みが生じています。
一般化とは、一度(もしくは複数回)の体験が、全てのケースに当てはまると認識してしまうことです。
過去の女性が多い会議で発言が多かった体験から、他の女性が多い会議もそうであると認識してしまっているんですね。
そして、森さんに生じている歪みは、決して、他人事ではありません。
全ての人に、全ての体験で、多かれ少なかれ、生じるんです。
ちなみに、森さんのニュースを見た時、「またか!森さんって、いつも失言でやらかしてるよね」と思ってしまいました。
この「いつも」も一般化です。笑
森さんといえど、24時間365日、失言で騒がれ続けている訳ではありませんからね。笑
つまり、あなたの記憶にも、歪みが起こっています。
例えば、遅刻してくる社員がいたら、「いつも」遅刻しているように感じてしまう。
実際は、1週間に1,2回かもしれません。
十分、多いは多いですけどね。苦笑
「いつも」「みんな」「全部」「男性は」「女性は」「今の若者は」「年寄りは」、、、
などの言葉が頭に浮かんだら、要注意です。
社員さんに指摘する前に、より事実に近い言葉になっているか?、セルフチェックしてみましょうね。
この歪みに気づけると、社員さんとのコミュニケーションがよりスムーズになったり、自分自身の気持ちも楽になれます。
もう一段飛躍したい、社員さんをもっと生かしたい、そんな経営者を応援しています!
追伸:ちなみに、会議が長くなるのは、性差の問題は関係なく、会議進行の問題ですね!
森さんにも、昨日のブログを読んでいただきたい。笑