社員が自然とやる気になり成果が上がる
仕組みをつくりたい経営者様へ | 大図美由紀

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社員が自分で動き出す会社は、「問いかけて待てる」

2025.12.19 by 大図美由紀

【五感思考day2880】

こんにちは!

人が自立的に動きグングン成果がでる仕組みをつくる
組織づくりコンサルタントの大図美由紀です^ ^

本日も、ブログをお読みいただき、
ありがとうございます。

先日、ある経営者の方とお話をしていたときのこと。

社長
「コーチングって“質問すること”でしょ?
でもね、自分は待てないんだよねー。
社員が答える前に、つい自分が答えを言っちゃうんだよ」

こんな言葉が返ってきました。

たしかに、コーチングは“質問すること”だけではありません。
とはいえ、相手に考えてもらうために、

・こちらから答えを言わない
・指示命令をしない
・問いかけて“待つ”

これは、とても大事なポイントです。

今日は、「問いかけて、待つ」ことの凄さに、
思わず唸ってしまうエピソードをご紹介します。

あるとき、アメリカの著名な学者が来日し、
松下幸之助さんと会うことになりました。

面談が迫ったある日、松下さんは秘書に尋ねます。

「○○さんを知っているか?」

秘書はその人物を知っていたので、

「△△をしている人です」

と答えました。

松下さんは、
「そうか、わかった」
と一言。

秘書は、すぐに答えられたことに、少し誇らしい気持ちになっていました。
(いつも即答できるわけではなかったからです)

ところが翌日。

松下さんは、また同じ質問をします。

「○○さんを知っているか?」

秘書は、
「昨日のこと、忘れたのかな…」
と思いながらも、同じように答えます。

「△△をしている人です」

松下さんは、また
「そうか、わかった」。

さらに次の日も、同じ質問。

3日続けて同じことを聞かれた秘書は、
内心ムッとしていました。

「こんなにすぐ忘れるなんて、ずいぶんいい加減だな…」

そんな思いを抱えながら過ごした3日目の午後、
ふと、ある考えが浮かびます。

「もしかして、松下さんは忘れているのではなく、
自分の答えが“足りない”のではないだろうか?」

そこから秘書は行動します。

その学者の分厚い著書を、深夜まで読み込み、
朝方までかけて、30分で説明できるほどのメモにまとめ、
さらにテープに録音しました。

4日目。

また、同じ質問。

「○○さんを知っているか?」

秘書は、今度は自信をもって調べた内容を伝え、
録音テープを差し出します。

すると松下さんは、

「ようわかった、ようわかった」

と、二度も「わかった」と言い、
満足そうな表情を浮かべました。

そして5日目。

松下さんは、秘書にこう声をかけます。

「きみ、いい声しとるなあ」

秘書は、涙が出そうになるほど感激したそうです。

自分で気づき、考え、行動したことを、
ちゃんと見てもらえた――
そう感じた瞬間だったのでしょう。

ここまで辛抱強く「待つ」。
本当に、すごいことですよね。

もし、

「○○さんについて調べておきなさい」

と指示命令していたら、
“言われたとおりに動く人”は育ったかもしれません。

でも、
問いかけて、待ったからこそ、
“自分で考え、動く人”が育った。

これが、問いかけの力です。

もう一段、組織を進化させたい。
社員さん一人ひとりの力を、もっと生かしたい。

そんな経営者を、私は応援しています。

本日の問いかけ自分で考え、動く社員を育てるために、
あなたは今日、どんな問いかけをしてみますか?
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